これまでギターを弾く時には、PCに入っているAmplitubeを使っていたのですが遅延が気になるので、練習などで気軽に使えるマルチエフェクターを探していました。
最近は昔に比べると安くて性能の良いマルチエフェクターが増えてきました。
低価格帯のマルチエフェクターのうち、自分の中で候補に挙がったのが
・ZOOMの「G1 FOUR」
・BOSS の「GT-1」
・BOSSの「ME-80」
あたりでした。
他にもNUX の「MG-300」やLine 6の「M5 Stompbox Modeler」なども気になったのですが、NUX の「MG-300」はレビューに賛否両論が多かったので除外。
Line 6は、昔初代PODを使っていたり、DAWでプラグインを使ったりしていたのですが、Line 6独特の音色があまり好きではないので除外。
(最近のLINE6もかなり良いみたいですが)
(最近のLINE6もかなり良いみたいですが)
残るはZOOMとBOSS。
ZOOMは昔「505」というマルチエフェクターを買ったものの、音があまり良くなく、結局BOSSの「ME-30」を買い直したという苦い思い出がありました。
なのでZOOMには良いイメージが無く、「無難にBOSSにしようかな」と思っていたのですが、念のためZOOMの「G1 FOUR」のレビュー動画を見てみると・・・昔と比べてかなり音が良くなっているんですよね。
いろいろ比較してみました。
- ◆大きさ、操作性、重量
・ZOOM「G1 FOUR」 156mmx130mmx42mm 340g
・BOSS「GT-1」 305 mmx152 mmx56mm、1.3kg
・BOSS「ME-80」 447mm×231mm×70mm、3.6kg
「G1 FOUR」と「GT-1」はかなりコンパクトですギターのソフトケースのポケットに入るので、わざわざエフェクターケースを持ち運ばなくて良いのはメリットです。
特に「G1 FOUR」はコンパクトエフェクター2個分くらいの大きさで、かなり軽いので持ち運びは楽だと思います。
「ME-80」は3.6kgありますし、持ち運びをする時にはエフェクターケースに入れると思いますので、4~5kgの重さになりそうですね。・・・重い。
車で移動するなら良いのですが、電車や自転車などで移動する時は良い筋トレになりそうです。
他方、「ME-80」は他の2つに比べて大きい分、ツマミが複数あり、操作性は他の2つに比べると格段に良いです。コンパクトエフェクターのような感覚で音作りができます。
ペダルも大きめの「ME-80」のほうが踏みやすいと思います。
- ◆オーディオインターフェイス機能
・ZOOM「G1 FOUR」 ⇒ ない
・BOSS「GT-1」 ⇒ ある
・BOSS「ME-80」 ⇒ ある
BOSS「GT-1」と「ME-80」にはオーディオインターフェイス機能がありますが、ZOOM「G1 FOUR」にはオーディオインターフェイス機能はありません。
なので、オーディオインターフェイスを持っていない人がPCに音を流し込む際にはBOSS「GT-1」と「ME-80」のほうが便利です。
ちなみに、ZOOMでは「G5n」というマルチエフェクターにはオーディオインターフェイス機能がついています。
自分的にはオーディオインターフェイスを持っているのでラインで繋ぐこともできるのですが、「GT-1」のドライバは結構優秀で使いやすいです。
- ◆電池駆動
・ZOOM「G1 FOUR」 ⇒ 単3電池 4本 約18時間
・BOSS「GT-1」 ⇒ 単3電池 4本 約7時間駆動
・BOSS「ME-80」 ⇒ 単3電池 6本 約7時間駆動
いずれも電池で駆動できるのは便利です。
アダプターをいちいちコンセントに繋ぐのって面倒なんですよね。
ギターの練習をする時は、開始までに必要な作業が少ないほうが練習する気になれます。
アダプターをいちいちコンセントに繋ぐのって面倒なんですよね。
ギターの練習をする時は、開始までに必要な作業が少ないほうが練習する気になれます。
アダプター必須だと使える場所がコンセントの近くに限られますが、電池駆動可能だと気軽に使えます。
カタログ値だとBOSSは「約7時間駆動」となっているのですが、実際に「GT-1」を電池で使って見るとあっと言う間に電池が無くなります。
練習している途中で「電池が足りません」的な表示が出てきて「あぁ電池交換面倒くさい」って感じになります。
そのため、BOSSのマルチを買う場合はアダプターがあったようが良いと思います。
BOSSの純正のアダプターは3000円弱とやや高めですが、互換性のあるやすいアダプターも販売されていたりします(純正以外を使う場合は自己責任で)。
ZOOMの「G1 FOUR」は、電池が長持ちしますし、PCに繋ぐとUSBから給電してくれるので、電池を交換する手間がほどんとかかりません。
ただし、「G1 FOUR」は「GT-1」と違って液晶の画面が暗く、やや見えにくいです。
カタログ値だとBOSSは「約7時間駆動」となっているのですが、実際に「GT-1」を電池で使って見るとあっと言う間に電池が無くなります。
練習している途中で「電池が足りません」的な表示が出てきて「あぁ電池交換面倒くさい」って感じになります。
そのため、BOSSのマルチを買う場合はアダプターがあったようが良いと思います。
BOSSの純正のアダプターは3000円弱とやや高めですが、互換性のあるやすいアダプターも販売されていたりします(純正以外を使う場合は自己責任で)。
ZOOMの「G1 FOUR」は、電池が長持ちしますし、PCに繋ぐとUSBから給電してくれるので、電池を交換する手間がほどんとかかりません。
ただし、「G1 FOUR」は「GT-1」と違って液晶の画面が暗く、やや見えにくいです。
昔は電池代が馬鹿にならなかったのですが、最近は充電式の電池も安くなっているので電池駆動でもあまり電池代を気にしなくて良くなってきました。
「ME-80」は単3電池が6本必要なのですが、6本入りの充電池ってほとんど売ってないんですよね。
8本入り買うと2本余る形になって少し気持ちが悪いです。残り2本を別の機材に使えばいいだけなんですけど。
- ◆音質
・ZOOM「G1 FOUR」 ⇒ 昔に比べるとかなり良い
・BOSS「GT-1」 ⇒ GT-100と同程度?
・BOSS「ME-80」 ⇒ ???
昔は音質はBOSSのほうが良かったと思うのですが、最近のマルチエフェクターはどれも音が良くなってきていて、音質の良い悪いというよりも、好みで決めたほうが良いように思います。
特にアンプシュミレーターはZOOMもBOSSも素晴らしいです。
個人的にはZOOMのほうが好きです。
歪み系のペダルのモデリングは・・・やっぱり実機のほうが良いと感じるものが多いです。
実機のペダルと同じクオリティにしてしまうとコンパクトエフェクターが売れなくなってしまうので、そこは仕方ないのかも知れません。
特にアンプシュミレーターはZOOMもBOSSも素晴らしいです。
個人的にはZOOMのほうが好きです。
歪み系のペダルのモデリングは・・・やっぱり実機のほうが良いと感じるものが多いです。
実機のペダルと同じクオリティにしてしまうとコンパクトエフェクターが売れなくなってしまうので、そこは仕方ないのかも知れません。
「GT-1」は、フラッグシップ・モデルであるGT-100と同等サウンドエンジンを搭載しているというのが売りでみたいです。
BOSSは空間系のエフェクトは本当に素晴らしいですが、歪みについては昔からBOSS独特の音がします。
歪みは埋もれにくいのですが、優等生っぽい音というか、粒立ちが良い⇔規則性のある音なので、苦手という人もいると思います。
私はBOSSの歪みの音は嫌いではないのですが、ずっと聴いていると疲れてくるようなイメージがあります。
他方、最近のZOOMの歪みの音はかなりナチュラルで良いと思います。
レコーディングに慣れてない人がアンプの実機をマイクで録音するよりも、ZOOMのマルチエフェクターでレコーディングしたほうが綺麗に録音できるんじゃないかと思います。
- ◆音作りのしやすさ
・ZOOM「G1 FOUR」 ⇒ やや難しい?
・BOSS「GT-1」 ⇒ やや難しい?
・BOSS「ME-80」 ⇒ 簡単
音作りは「ME-80」が一番分かりやすいと思います。
コンパクトエフェクターを並べたような見た目になっているので、誰でも直感的に音作りができると思います。
BOSS「GT-1」は「EASY EDIT」という機能で、「TONE」(歪みのタイプ)、「VIBES」(揺らぎ)、「ECHO」(残響)の3つのパラメーターを操作することで簡単に音作りができるのが売りの1つになっています。
「GT-1」で細かい音作りをするためにはエフェクト毎にパラメーターを細かくいじっていく必要があるのですが、BOSSのマルチは実機のアンプなどと同じような挙動をする「COSM」という技術が使われていることもあって、細かい音作りをするためには慣れと経験が必要になってきます。
極端な設定にしてしまうと破綻して使えない音になってしまったりするので、使える音の範囲が意外に狭いかも知れない(特に歪み系)という印象です。
他方ZOOM「G1 FOUR」は設定を極端にしても音が破綻しにくく、むしろ設定を極端にしたほうが実機に近いニュアンスが出せることもあるので音作りの中で試せる範囲が広く、使いやすいです。
ただ、「GT-1」はアンプなどに繋ぐ時に「OUTPUT」という項目から一括してアンプシュミレーターの設定を変えることができるのに対し、「G1 FOUR」では1つ1つのパッチの中の「MIC」の設定を変える必要があるので、その点については「GT-1」のほうが使いやすいと思いました。
音作りは「ME-80」が一番分かりやすいと思います。
コンパクトエフェクターを並べたような見た目になっているので、誰でも直感的に音作りができると思います。
BOSS「GT-1」は「EASY EDIT」という機能で、「TONE」(歪みのタイプ)、「VIBES」(揺らぎ)、「ECHO」(残響)の3つのパラメーターを操作することで簡単に音作りができるのが売りの1つになっています。
「GT-1」で細かい音作りをするためにはエフェクト毎にパラメーターを細かくいじっていく必要があるのですが、BOSSのマルチは実機のアンプなどと同じような挙動をする「COSM」という技術が使われていることもあって、細かい音作りをするためには慣れと経験が必要になってきます。
極端な設定にしてしまうと破綻して使えない音になってしまったりするので、使える音の範囲が意外に狭いかも知れない(特に歪み系)という印象です。
他方ZOOM「G1 FOUR」は設定を極端にしても音が破綻しにくく、むしろ設定を極端にしたほうが実機に近いニュアンスが出せることもあるので音作りの中で試せる範囲が広く、使いやすいです。
ただ、「GT-1」はアンプなどに繋ぐ時に「OUTPUT」という項目から一括してアンプシュミレーターの設定を変えることができるのに対し、「G1 FOUR」では1つ1つのパッチの中の「MIC」の設定を変える必要があるので、その点については「GT-1」のほうが使いやすいと思いました。
- ◆同時使用エフェクト数
・ZOOM「G1 FOUR」 ⇒ 5
・BOSS「GT-1」 ⇒ 6
・BOSS「ME-80」 ⇒ たくさん
ZOOMの「G1 FOUR」の弱点は同時使用エフェクト数が少ないところですね。
①ノイズリダクション、②歪み系、③アンプ、④キャビネットを使うと、残り1枠しかありません。
なので、「リバーブとモジュレーションを一緒に使いたい」という場合にはノイズリダクションを外すなどの犠牲が必要になります。
「G1 FOUR」を使う場合には歪み系のペダルと組み合わせて使うのも良いかも知れません。
「G1 FOUR」は安いので別に歪み系のペダルを買っても、「GT-1」や「ME-80」とそれほど出費が変わらなかったりします。
「G1 FOUR」を使う場合には歪み系のペダルと組み合わせて使うのも良いかも知れません。
「G1 FOUR」は安いので別に歪み系のペダルを買っても、「GT-1」や「ME-80」とそれほど出費が変わらなかったりします。
他方で、BOSS「ME-80」は、①ペダル⇒②コンプorFX1⇒③歪み系⇒④プリアンプ⇒⑤ノイズサープレッサー⇒⑥モジュレーション⇒⑦EQorFX2⇒⑧リバーブ⇒⑨ディレイ、という順番でエフェクトが接続されるらしいのですが、困らない程度のエフェクトを同時に使用はできます。
「ME-80」の説明には「FX2セクションの追加でモジュレーション・エフェクトの2台同時使用やディレイの3台同時使用が可能に」と書いてあります。ディレイを3台同時に使うことはあまりないかもしれませんが。。。
BOSS「GT-1」も、使っていて同時に使用できるエフェクトの数で困ったことはありません。
ただ、「G1 FOUR」は同時使用可能数の範囲内でアンプシュミレターを2台入れたり、歪みペダルを2個入れるといった使い方も可能であるのに対し、「GT-1」では歪み系ペダルは1個、アンプシュミレータも1個しか使えないという違いはあります。
- ◆ルーパー
・ZOOM「G1 FOUR」 ⇒ 30秒
・BOSS「GT-1」 ⇒ 32秒
・BOSS「ME-80」 ⇒ 38秒
ルーパーの秒数は若干違いますが、どれも大きな差ははありませんね。
- ◆価格
・ZOOM「G1 FOUR」 ⇒ 1万以下(8,000円くらい)
・BOSS「GT-1」 ⇒ 2万円くらい
・BOSS「ME-80」 ⇒ 3万円くらい
大きいのは価格の差ですね。
ZOOMのマルチエフェクターは昔から安いですけど、BOSS「GT-1」もGT-100と同等サウンドエンジンを搭載して2万円というのも頭おかしいです。
私は
・手元で使いたいので、できるだけ小さいほうが良い(大きいと面倒になって結局使わなくなる)
・オーディオインターフェイスがあるのでマルチエフェクターにオーディオインターフェイス機能はなくて良い
・歪みはBOSSよりも最近のZOOMのほうが好みの音だった
・リバーブやモジュレーションはDAWで後掛けできるので同時使用エフェクト数は少なくて問題ない
・ルーパーはあまり使わないのでどうでも良い
・迷ったら基本的に安い方を選ぶと決めている
等の理由でとりあえず最初にZOOMの「G1 FOUR」を買いました。
ライブで使うならコンパクトエフェクターと同じように使える「ME-80」や機能の多い「GT-1」のほうが使いやすいと思うのですが、自宅で練習用に使う分にはZOOMの「G1 FOUR」で十分なような気がします。
実際に「G1 FOUR」を使ってみて良かった点としては
・プリセットの音はいまいちなものも多いが、自分で音を作ると良い音が出せる
・PC用のアプリ「Guitar Lab」も、そこそこ使い勝手が良い
・USBバスパワー駆動が可能なのでUSBケーブルがあればアダプターはいらない
・コンパクトエフェクター2個分くらいの大きさなので、邪魔にならない
・いろんな実機(ペダル・アンプ)のシュミレーターが入っていて遊べる
などです。
画面が小さい分、操作性がいまいちで使いづらい部分がありますが、自宅で使う時にはPCに繋いで「Guitar Lab」というアプリを使って大きな画面で操作すると楽です。
あと、「ZNR」(ズーム・ノイズ・リダクション)が優秀ですね。環境にもよるとおもいますが「ZNR」を挟むとノイズがほとんど気にならなくなります。
コンパクトエフェクター1個と同じくらいの価格でこれだけの音を出してくれるのであれば、文句はありません。良い買い物でした。
その後、ふるさと納税で「GT-1」を見つけたので、「GT-1」も入手してみました。
実際に使ってみて個人的には「GT-1」よりも「G1 FOUR」のほうがやはり音は好みでしたが、「GT-1」はBOSSの製品だけあってユーザーフレンドリーな機能が多く便利でした。
先ほど挙げたように「G1 FOUR」と違って「GT-1」は出力の設定で一括してアンプシュミレーターの設定を変えることができますし、液晶も明るくて視認性も良いので暗いライブハウスなどでも困ることがありません。
また「CTL」というフットスイッチが非常に便利でした。
「CTL」はプログラマブル・スイッチャーのような機能で、事前に設定をすることで「CTLを踏むとアンプのゲインを20上げて、ディレイとモジュレーションをオンにする」といったことが簡単にできます。
また、別売りのフットスイッチを繋げることで「CTL」の数を増やすことができるので、「イントロはCTR1、AメロからサビはCTR2、ソロはCTR3」というような設定、割り振りができます。
スタジオやライブで使うのであれば、「G1 FOUR」よりも「GT-1」のほうが圧倒的に便利だと思います。
BOSSの「ME-80」は・・・大きくて置き場所にも困りそうですし持ち運びも大変そうなので買いませんでした。
結論として「気軽に使える」マルチエフェクターとしては
自宅だけで使うなら「G1 FOUR」がおすすめ、
スタジオやライブでも使うなら「GT-1」のほうが使い勝手が良い、
コンパクトエフェクターに近い感覚で使いたいなら「ME-80」(ただし、やや大きくて重い)
だと思います。
コメント