楽器やバンドをやっていると機材にお金がかかって大変だという人も多いと思います。

しかし、中国の「Aliexpress」(アリエクスプレス)というサイトではバンドマンやギタリストに役立つ機材があり得ないくらい安い価格で売っていたりします。

私も失敗を覚悟の上で人柱的に「Aliexpress」でいくつか機材などを買っているのですが、その中で個人的に良かったものをいくつか挙げていこうと思います。


  • ◆イヤホンモニター用のワイヤレスシステム(5000円前後)

小さ目のライブハウスをやっていると、モニター(返し)の音が小さくて聞こえないということが良くあります。

そういった時にワイヤレスのイヤモニ(イヤホンモニター)があると便利なのですが、通常はイヤモニ用のワイヤレスシステムは数万円とかなり高いんですよね。



他方、「Aliexpress」を覗いてみるとイヤモニ用のワイヤレスシステムが5000円前後と格安で販売されています。

「M-vave WP-10 2.4g-ヘッドフォン,ワイヤレス,充電式送信機および受信機付きモニター,」



自分が購入した時の価格はクーポン割引もあって3757円。

実際に使ってみると軽くて使いやすいですし、遅延もなく、モニター用として音質にも問題がないと感じました。

しかもレシーバー(1個2000円ちょっと)を複数購入すると、同じ音をバンド内で共有できるので、クリックを流しながらの同期演奏などにも使えます。


自宅で夜にイヤホン・ヘッドホンを使ってギターを練習する時にも便利です。

これまでイヤホンを使ってギターの練習をしていると、イヤホンのケーブルがギターにひっかっかったりしてかなりストレスが溜まることが多かったのですが、イヤモニを服の首のあたりに挟んで、↓のようなイヤホンクリップでイヤホン自体も服にくっけておくと、暴れながらギターを弾いてもイヤホンが抜けることがなくストレスフリーで練習ができます。





  • ◆ギター・ベース用のワイヤレスシステム(2000円前後)

「LEKA-a8 uhfエレキギター,ワイヤレス送信機,ベースオーディオシステム」



ギターやベースのシールドの代わりとして使うワイヤレスシステムも有名メーカーのものだと2万円前後します。

しかし「Aliexpress」で検索してみると、ギター・ベース用のワイヤレスシステム2000円前後という、とんでもない価格で販売されています。

「こんなの絶対使えないだろう・・・」と思いつつ、興味本位で購入してみました。

自分が購入した時の価格は1814円。

届いて実際に手にとってみて感じたのは「軽い・・・」。

「中身入っているのかな?」と不安になるくらい軽いです。

実際にアンプとギターに繋いでみると・・・最初は音の遅延がかなり気になりました。

「やっぱり失敗だったか」と諦めかけたのですが、試しに側面についてる謎の丸いボタンを押してみると、遅延が全く無くなりました。

使い方としては

① 発信器と受信機の側面の電源(スライド式)を入れる

② 発信器と受信機の側面の丸いボタンを押す

という順番で使うと、遅延を感じることなく使えます。


あと使っていて気になったのが、音量(出力)が小さくなるところ。

特にギター本体とアンプを直接このワイヤレスシステムで繋ぐと明らかに音量が小さくなり、その分歪みも少なくなります。

エフェクターなどのバッファーを通した後にこのワイヤレスシステムを使う分には、バッファーで音量を上げれば良いので、特に問題なく使えました。

ギター本体につなぐワイヤレスシステムを探している人は避けたようが良いかも知れません。





  • ◆コンパクトなコンプレッサー(エフェクター)(3000円前後)





こちらのコンプレッサーは、日本国内だとサウンドハウスで3680円程度で販売されているものですが、「Aliexpress」だと時期によって3000円前後で買えます。

自分が購入した時の価格は2,769円。

国内で買ったほうが不良品だった際の対応などは楽だと思うので数百円の差を保証料と考えるのであれば国内で買ったほうが安心かも知れません。

このコンプレッサーはかなり小さいです。想像していたよりも2周りくらい小さかった。

シールドのジャック+αくらいの幅で、中身が入っているのかと心配になるくらい小さい。

しかし、コンプレッサーとしての仕事はちゃんとしていてTONEまで付いているので、個人的にはBOSSの青いコンプよりも使いやすいと思いました。

基本的にアンプ直派だけれども、小さめのバッファー・ブースターが1つ欲しいという人も便利だと思います。

マルチエフェクターを持っている人であれば、他にコンプはこれ1つあれば十分かなと思えるくらい便利なペダルだと思いました。



  • ◆海外で評判(?)のオーバードライブ(3000円前後)



「JanRay」や「Timmy」のクローンとして安い割に出来が良いということで、海外で評判になっていたのが
Caline「Pure Sky Overdrive」というトランスペアレント系のオーバードライブペダルです。



アリエク(Aliexpress)では3000円程度で買えるのですが、価格を知らないまま弾いてみて「価格を当ててみろ」と言われたら、多くの人は「1万円以上」と答えるのではないかと思えるくらい、音はちゃんとしていて、このペダルを通すだけで音が前に出てきて明るく華やかになります。

欠点としては塗装の出来が良くなく、私が買ったものは白い汚れみたいなものが付いていました・・・。(近くで見ないと分からないレベルですが。)

ブランドに拘りのない人であれば、MXR のTimmyのクローン(2万円程度)を買うくらいであれば、こちらのCalineのペダル(3000円程度)でも十分という人もいると思います。

音が暗くなるEP Booster系のペダルと違って、「JanRay」や「Timmy」のクローンは音がカリッと綺麗になるものが多いので、個人的には気に入ってます。



  • ◆ギター用のルーパー(4000円前後)



ルーパーも普通に買うと1万円以上する物が多いですが、アリエク(Aliexpress)で売っているこちらのルーパーは4000円前後で売っていて、セールの時期だったりすると4000円以下で買えることもあると思います。
(私は3800円くらいで買いました。)

ルーパーとしては普通に使えるだけでなく、BOSSのルーパーよりもサイズも小さいので気軽に外に持ち出すことができます。

残念だったのが、ループの状況を表す青いLEDが1つ死んでいたのと(使う分には特に支障はない)、仕様ではパソコンで作ったデータを読み込むことができると書いてあるものの、私の環境では読み込みができませんでした。

具体的には

ルーパーで作った音をパソコンでに保存 ⇒ ルーパーに戻す

という形であれば読み込めるのですが、

パソコンのDAWなどで音を作る ⇒ ルーパーに送る

という形での読み込みはできませんでした。

レビューを見ると問題なく読み込みが出来ている人もいるようなので、パソコンとの相性などの問題もあるのかも知れません。

問題点はあるもののサイズが小さくて簡単に使えるので、気に入っています。



  • ◆エリクサー(ギターの弦)

コーティング弦と言えば「エリクサー」というくらい定番化したギター弦ですが、なかなか錆びないため数ヶ月交換しなくても平気だったりしますし、弦交換が面倒な自分にとっては重宝しています。

この「エリクサー」は交換の頻度が少なくてすむことを考えるとコスパは良いのですが、円安の影響もあって国内で買うと1500円~2000円くらいします。

その中で「Aliexpress」では、この「エリクサー」があり得ないくらい安い価格で売られています。

ただし、「安い!」と飛びつくのは・・・ちょっと危険かも知れないです。

「エリクサー」はフリマサイトなどで偽物が出回っており、おそらく「Aliexpress」で販売されているもの中にも偽物が含まれていいる可能性が高いです。

では、どうやって本物と偽物を見極めるか・・・それは一度買って使ってみるしかないような気がします。

「Aliexpress」で買った「エリクサー」と、国内の信頼できるショップ(サウンドハウスなど)で買った「エリクサー」を比較してみて、パッケージなどに細かい違いがないかチェックしてみます。

そして実際に使ってみて本物の「エリクサー」と弾き心地などに違いがなく、錆びないようであれば本物の「エリクサー」だろうということで、「Aliexpress」内の同じショップからまたエリクサーを買う、という形で本物のエリクサーを「発掘」していく必要があります。

しかし、過去に「エリクサー」を買った「Aliexpress」内のショップが無くなることもあったりして、そうすると新たに別の本物の「エリクサー」を発掘しなければならなくなるので面倒なんですよね。

なので、最近は「エリクサー」は国内で買うようにしています。

「Aliexpress」の中から、本物で安いエリクサーを発掘する気力がある人であれば、「Aliexpress」で買うというのもありだと思います。


  • ◆ギター用の指サック(100円くらい)



初心者がギターを始めたばかりの頃や、久しぶりにギターを弾く時に、指の皮が剥けて痛くなるということがあると思います。

私は金属アレルギーのようで、ギターを長く弾いていると金属のフレットで指がかぶれてしまい、血だらけになるということがあります。

ギターのフレットをステンレスにすると金属アレルギーの問題も解決しそうですが、フレットの打ち直しは高いんですよね・・・。

指が痛いからといってギターを弾かないとなかなか上達しないですし、ライブ前だったりするとギターの練習もしない訳にもいきません。

そんな時に「なんか良いアイテムがないかな」と思って見つけたのが、ギター用の「指サック」です。

私は自宅で練習する時には人差し指にこの「指サック」を付けて弾くことが多いです。

慣れてきたため今では「指サック」を付けていない時と同じように弾くことができるようになり、金属アレルギーの問題もだいぶ良くなりました。

この「指サック」は国内のサイトでも売っているのですが、国内だと「いろんなサイズの詰め合わせパック」みたいなものしかなく、使わないサイズのものも付いてきて、割高になってしまうんですよね。

他方で「指サック」はサイズごとにバラ売りしているので、自分の指のサイズに合ったものだけを買うことができて便利です。

  • ◆小さいワウ(ボリュームペダルとしても使える)

https://ja.aliexpress.com/item/32867559971.html?spm=a2g0o.order_list.order_list_main.5.552f585ajnlLdp&gatewayAdapt=glo2jpn

ギターで憧れのアーティストの曲をコピーをしていると「ワウがないと弾けない」という曲にぶつかることが良くあります。

ワウはあると便利ではありますが、ワウは重くて大きいものが多く、使わない時はワウは「邪魔だな」と思っていました。

しかも、ワウはしばらく使っていないと、いつの間にか壊れていることもあり、「わざわざ高いワウを買うのはもったいないな」と思い、これまでワウを買ったり売ったりと何度か繰り返していました。

そんな時に見つけたのが、このワウです。

このワウのメリットは

・小さくて軽い

・ワウがいらない時でもボリュームペダルとしても使える

という点にあります。

小さくて軽いのでエフェクターケースにとりあえず入れておくということもできますし、ギターのギグバックにいつも入れていても邪魔になりません。

しかも、ワウを切るとボリュームペダルになるので、普段ボリュームペダルを使っている人は、ボリュームペダルとワウを1のペダルに集約することができ、持ち運ぶペダルの数を減らすことができます。

日本国内のサイトで買うと9000円程度ですが、「Aliexpress」だと5000円程度で買えるので、「頻繁にワウは使う訳ではないけど、ないと困る」というライトユーザーにはおすすめです。